土管くんの最終回と植木等の死

 夢から覚めかけた状態で布団の中で思考していた。どうやら歌の文句のような文章二つを考えていたようだ。
 それは二つまとめて一つの話になっていた(ような気がする)が、片方は忘れてしまった。
 もう片方はだいたい覚えているので書いておく。

「私は吊革につかまった一匹の魚である。
吊革につりあげる意思は無く
私はやがて車両の外に押し流され
自分の靴の靴紐をながめながら家路を急ぐとしても
今はただ
またしても私は吊革につかまった一匹の魚である。」

 そのまま横になっていたが17時30分に家人に起こされ、居間に行くと娘たち(三歳と六歳)が『土管くん』の最終回を観ていた。土管くんは『ファイテンション☆デパート』というバラエティ番組の一コーナなのでつまりはファイテンション☆デパートが最終回を迎えたということであった。『土管くん』は面白いので第一回から観ている。
 弁当を持って出勤(夜勤)。ホームに電車が入ってくるのをながめながら、ファイテンション☆デパートについて、土管くんやかくざ父さんやアームズラリー以外には特に興味は無かったけれども、それでも最終回なので少し寂しさが胸中を一瞬去来し、そういえば卒業式の時期だと思った(2007年3月26日)という話を書こうと考えていたら植木等がお亡くなりになってしまった(2007年3月27日)。
 さようならの季節ということか。