手の届く闇を蔵して躑躅咲く

今年の五月は躑躅(つつじ)がやたら満開だったような気がする。
咲いているのを見る度に自分が躑躅好きだったことを思い出したような気になって、それから躑躅の写真を撮ったり、内部構造を図形化したり、あのちょっとした茂みのなかに小型カメラで潜入して、あたかも自分が蟻になったかのようなに、枝と枝の入り組む様を辿ってみたり、・・・ということを考えるだけで、またすぐ忘れてしまうので、つまるところ大して好きとはいえないのかも知れない。
しかし躑躅ってすごい字だ。