家族対抗貧乏自慢合戦

 全然、家族に関係無いけど、いわゆるところの"格差"を我が身と他が身々との間に感じ"入った"という滑稽譚を一席。
 今月、勤務地及び職務内容が変わった、が、それが変わるまでは、三鷹という西の方の土地に出勤しており、その、今や懐かしき三鷹駅、実は最近、改札の内側の駅構内(を何と呼べばいいか知らん)を、ちょっとした本屋やコーヒーブレイクやオシャレ気なケーキも取り揃えな風に改装していたと。そこで飲料品を買おうとしたのが運の尽き、子に報い、悪の華
 コーヒー牛乳が飲みたく思い、立ち寄った売り場(全体的に小奇麗)の棚には「105円」のと「84円」のとの二種類、で、「逡巡」という事態、つまり「こっちにしようか、いやこっちにしよう、いや、やっぱりこっち」があり、で、結論が「84円」。
 ここまでで、何か、質問は?
 レジ(やはり小奇麗)が少し混んでいて、三つあるレジは、レジ嬢が、コンビニや銀行や郵便局みたいに、ひとつのカウンターの中に横に並んで客と向かい合う形式だったのだが、待つうちに、やがて一人のご婦人がお会計を済ませ立ち去り、そこへ私が入り「84円」のコーヒー牛乳をレジに置き、その時ふと、会計結果を表示するディスプレイが、視界に入ったら、そこの視界に「7000円」。
 私の前の「婦」の会計結果である。
 「7000円の次は・・・、ピッ、・・・あー消費税込みで88円」というレジ打つ娘の内心の声が、いたずらに聴こえて来る。
 私は静かに10円玉4枚と50円玉1枚を置いた。
 ここまでは、いい。むしろ、いい。
 このあと、おつりの2円が床に落下。
 拾う私。
 「7000円の次は、88円を90円で払っておつりの2円を拾う奴か」というレジ女の内心の声。
 「失礼しましたー」というレジ女の現実の声。その「たー」の抑揚の無さ。
 床に落ちた1円玉が拾いにくい拾いにくい。