石井桃子先生は百歳

 石井桃子先生は、今年、百歳。つまり1907年生まれ。湯川秀樹荒船清十郎中原中也淡谷のり子服部良一と同い年。
 なろうと思ってもなかなか百歳になれるものではない。

 如何にして私はそれを知ったか。
 最近「ギリシア神話でも読んでみるか」と図書館で石井桃子訳(だから)『ギリシア神話』(のら書店、2000年)を借りて、その筆者略歴から、ご存命なら今年百歳・・・ご存命だろうか、と思うということがあり、調べた結果、冒頭の事実を知るに至った。

 「ギリシア神話でも読んでみるか」となぜ私は思ったか。
 それは、最近ちょっと覗いてみたらあまりにも面白くて最新刊の第四巻(2007年7月発行)までを一気に購入読了した岩明均ヒストリエ』の作品世界が、ギリシア周辺を舞台としているので、ギリシア神話が気になった、からである。

 どうして今ごろ岩明均ヒストリエ』を私は読み始めたか。
 それは、木田元先生の『反哲学』の連載がちょっと面白いので、そのページを掲載誌「波」から切り取って引き出しの中に束ねてあったのを、「波」と同じ判型の冊子(「ポンツーン」)のページを切り取って貼り付ければ製本出来る、ということを思いつき、そうやって切っては貼り切っては貼りして製本し、ついでに内容をよく読んでみたら、ちょっと面白いと思っていた以上に面白く、そんなこんなでソクラテスプラトンの頃の時代背景に興味が・・・で、「そういえば確か岩明均先生がその方面で・・・」となった。

 木田元『反哲学』(2007年8月号にて15回で連載終了)の掲載誌「波」は書店で無料配布している新潮社の冊子。「ポンツーン」も同じく書店で無料配布している幻冬舎の冊子。

 結論。
 無料万歳。百歳も万歳。そしてギリシアは遠い。