最近の、面白い

 吾妻ひでおの『チョコレート・デリンジャー』を読み返したら面白い! 最近出た『便利屋みみちゃん』も面白い。王様がティッシュわたされて「よそでやってくれ」とか。奇しくも童話つながりですが、諸星大二郎の『スノウホワイト』も新宿の書店で「あ、新刊だ」と思って買って読んだら面白いねコリャ。長靴を履いた猫がカッコイイ! その後に起こった新宿のバラバラ死体遺棄は、コワイ。あと、施川ユウキサナギさん 3』も面白かった。
 今、渋谷で上映中の『プレスリーVSミイラ男』も観たら面白いだろうけど、観られそうにナイ。ダリも観たい。エッシャーも観たい。イーストウッドも観たいけど、どうなるか・・・。
 あとは・・・ そういえば先月『ゆれる』を、渋谷のオシャレげなビル内の映画館で観たが、平日の昼間、そのオシャレなビルの吹き抜けみたいになったところをエスカレータが誰も乗せずに動き続けているのが、面白かった。『ゆれる』も面白かった。蟹江敬三ピエール瀧木村祐一という取り合わせも面白い。蟹江敬三ピエール瀧木村祐一が出演した映画をもっと観たい。
 『ゆれる』は、ドメスティック・ホラー(っていま勝手につくった造語ですが)の要素、兄弟の田舎に残った方と都会に出た方との相克、ということから、筒井康隆『乗越駅の刑罰』を連想しました。ラストの笑顔を恐怖の方向で解釈したい。
 立川談志『談志絶唱 昭和の歌謡曲』も、最近ようやく読んで面白かった。この記事では『談志絶唱』をマネしました。ラストで、青春の話が出てくるところが、やっぱり談志は青春の落語家だ、と思いました。大人に伝統に憧れる「青春」もある(むしろその方が青春の本道か)、ということで、そういう”温故知新な進取の気象”に富まない最近流行の保守びとたちは面白くない。